
皆さん、初めまして。ALクリニックで心の健康を担当している田中貫平と申します。私自身は心療内科を専攻して、もうすぐ5年が経とうとしております。心身一如、心と体は繋がっているという考えの下、日々の生活を送りながら、診療や個人セッションを行っています。
<保有資格・経歴>
- 日本医師免許/イギリス医師免許
- 日本医師会認定産業医
- Gallup認定ストレングスコーチ
- インド中央政府ヨガインストラクター/マインドフルネスストレス低減法MBSR8週間コース修了
- タクティールケアレベルI認定修了
- 日本フォーカシング協会/フォーカシング・ベーシックコース修了
- PTSD持続エクスポージャー療法研修修了
- ホログラフィートークワークショップ「ベーシック」修了
- 緩和ケア研修修了
- 株式会社アイカム 取締役
「盲腸(虫垂炎)になって、とにかく苦しい。手術でその腫れた盲腸をとって多少うずく期間はあった。だけど最終的には苦しさが100%とれた」
どんな病気も盲腸のようであればよいのですが、残念ながらそうではないことのほうが、現実には多いのかもしれません。そのような現実の中、私はこちらに来てくださる方々の病気やお困りごとを心の支えを通じて、盲腸のように治癒や解決の方向に可能な限りもっていく、そのような援助をしたいと心から願っております。
AL CLINICとは?心の健康をサポートする意義
話は変わりますが、ALクリニックとのご縁に恵まれ、今ここで働かせております。ALクリニックは”Amazing Life”や”Anti-aging and Longevity”の略となりますが、今回は「”Amazing Life”とは何か?」、「”Longevity”とは何か?」ということを、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
・・・ということで、読者の皆さんにとって、”Amazing Life”とはどのようなものになりますでしょうか?少し空白のスペースを作りますので、考えてみられて、よろしければどこかに書き留めてみてください。
ある人にとっては一般の社会で健康的に仕事をし続けること、ある人にとっては仕事と趣味の両方を満喫すること、ある人にとっては山奥で自然をたっぷりと感じて生活をすること、ある人にとっては毎日の食事をおいしく食べられること、またまたある人にとっては趣味だけに生きていること、それが”Amazing Life”なのかもしれません。
もちろん正解などなく人それぞれなのでしょうが、ご自身にとっての”Amazing Life”とはいったいどのようなものなのか、是非お時間を作って時々ご自身の心に尋ねてあげてみてください・・・もし、今現在が何かそんな感じがしないということであれば、”Amazing Life”に近づけるよう、ご自身で手立てをまずは講じられてみてくださいね。
一方で、心と体の両方の観点からの”Longevity”(長寿) は、私は自分の理論のような見解が実はあります。それは、
「各個人の目標(purpose)による幸せと生きがい(ikigai)が満たされ続けている時、健康な心も含めてlongevityは長くなる」
ということです。
私なりのそれぞれの定義を下に書かせていただきました。
- 目標(purpose)による幸せ:各個人のライフワークを通じて未来のゴールに向かっている幸せ
- 生きがい(ikigai):各個人の日々の日常の中での幸せ
この日本語である「生きがい」という言葉、最近はある本をきっかけにして、海外では”ikigai”としてアルファベットでも認知されるようになってきました。ikigaiと調べていただければその本には辿りつけます。よろしければ手にとって読まれてみてもよいかもしれません。
心の健康「マインドフルネス」に興味を持った経緯
私自身は西洋的な背景の母親の下で育ったり、海外に在住した期間も長かった経歴があります。それらが影響してか、過去の自分はikigaiではなくpurposeのほうを意識しすぎていたかと思います。そして、おそらく自分の元々の気質もあってか、ikigaiよりpurposeのほうに意識がどうしても向きがちなところ、その傾向は今もあまり変わってはいないようです。
しかし、生きがいよりも目標への向き方が極端であったため、体の病気には10代で、そして心の病気には20代で患ってしまいました。東日本大震災直後から心のバランスを崩してしまったのですが、それを機にマインドフルネスに興味をもち、それから真剣に練習を重ねていきました。振り返ると、その過程で少しずつですが自分の中の生きがいも大切にするようになっていきました。その後は色々な瞑想法も試しながら、マインドフルネスやマインドフルネス瞑想から離れた時期もありました。今は再び戻ってきて、ご縁のある方々のお話を丁寧に聴きながら、さらに興味のある方にはマインドフルネスをお伝えする立場になりました。
そんなこんなで30代となり、私自身はpurposeとikigaiのバランスがずいぶんと取れるように変化してきました・・・一応医者ではあるので、もう一人の私という自分を同じ時間軸で作りだして、マインドフルネスに出会っていなかった自分はどうなっているのか(そんな映画は多くありますよね)、何かそんな研究もやってはみたいなと思ったりもします。もちろん無理なのですが・・・。ただ、目標と生きがいのバランスが今のように取れていなかったら、心も含めたlongevityはきっと得られていなかったと思うのです・・・。
このような私ですが、現在病気を患っていてその治癒のために深い心のサポートも得ながら頑張られたい方、そうではなくて、少しゆっくりとご自身の中の目標による幸せと生きがいのバランスを知っていきたいなあとお考えの方、あるいはそれ以外に、何か日常で大変なことや気になることがあって、それを話すことによって心なり体が少しでも楽になったらなあと思われている方、ALクリニックに一度お越しいただきお話を伺うことができれば幸いです。
次回は睡眠について心療内科の視点からコラムを書いてみたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。どうぞこれからよろしくお願いいたします。